保険の知識

保険なんて買うな~とりあえず入っておこうは絶対にNG~ その2

保険なんて買うな~ぼったくり保険商品の実態と正しい保険の選び方~

付加保険料

営業保険料純保険料付加保険料に分かれ、さらに付加保険料は事業費利潤に分かれます。

まあ利潤は言うまでもないでしょう。保険商品設計の際には、もちろんある程度の利潤が確保できるように作られます。

事業費とは、保険事業を行う上で想定されるコストです。これはさらに社費代理店手数料等に分かれます。

社費というのはいわゆる保険会社自身にかかる費用です。従業員の給料だとか、募集文書や各種通知の印刷費、投資や支払い等にかかる手数料などが含まれます。やはり普通は項目毎に想定されるコストが安全目に多く見積もられ、保険会社が損をしないように保険料として取られていきます。

社費も大きなコストですが、さらに大きなコストとして乗っかってくるのが、代理店手数料等です。これが中々にえげつないのです。

代理店手数料とは~契約者には見えない巨大コスト~

通常は保険会社自身が直接保険を売るということはしません。保険の売られ方としては、主に次の三種類があります。

  • 銀行や販売代理店による窓口販売
  • 保険外交員によるコンサルティング販売
  • インターネット販売

このうち、インターネット販売は次の理由からまだまだ主流になっていません。

  • インターネット販売のしくみを持っている会社ばかりではない
  • 保険は予め商品内容についての詳細な説明を行い、契約者が十全に理解した上で契約する旨の同意が必要であることが法律で定められているため、少しでも複雑な商品はインターネットでは売りにくい
  • 金融知識のあまりない人が多く、そもそもインターネットで保険を契約することを検討しようという意識のある人がかなり少ない

したがって、多くの保険商品は窓口販売かコンサルティング販売によって売られているのが実情です。

そうすると、保険会社が他のところへ委託して販売するわけなので、窓口販売にしろコンサルティング販売にしろ、代理店手数料(コミッション)というものがかかってきます。「保険契約一つにつきこれだけ支払いますよ」という契約をしているわけです。

代理店手数料(コミッション)は通常、私たち契約者に明示されているものではないですが、当然ながら保険会社にとっては大きなコストになります。そのため、保険料を決める際には代理店手数料(コミッション)が織り込まれて価格が付けられています。

つまり、間接的にではありますが、代理店手数料(コミッション)を負担しているのは契約者自身ということになります。

さて、では代理店手数料(コミッション)がいくらなのか、気になりますよね?

 

水準は商品によって異なりますが、代理店手数料(コミッション)は、普通は私たちが支払う保険料に対する割合で決まっています。ですから、保険料が高い契約ほど持っていかれる手数料は大きくなります。

代理店手数料(コミッション)は、保険料のうち安くて2~3%、高いものは8~10%にも上ります。

 

つまり、あなたが1000万円の保険契約をしたなら、ひどい場合はその瞬間に100万円ほど実質的に持っていかれているということになります。

さらに、極めて残念な事実をお知らせしましょう。

 

実は、よく売れている商品ほど代理店手数料(コミッション)は高い傾向があるのです。それはもう清々しいほどの相関関係があります。

 

というか、むしろ手数料率が高いからこそ売れ筋の商品にしようと躍起になって銀行・販売代理店や保険外交員が提案するのです。利益になりますからね。

結果、言われるがまま良い商品だとほいほい信じた何も知らない私たちがぼったくりの契約をしてしまう。

 

……ダメだ。あいつらやっぱり私たちをカモだとしか思ってねえ!

 

はっきり言いましょう。

 

売れている商品ほどクソ商品です。人気商品ほどぼったくり商品なのです。

だから買ってはいけません。

 

(投資に比べて)損をすることが目に見えているからです。

逆に言えば、意外と売れてない商品の中に良心的な設計の商品が紛れていたりします。これ、嘘のようなホントの話です。マジで。

そもそもの話~私たちに保険の良し悪しなどわからない~

そもそもの話として、保険はただでさえ素人に馴染みのない投資に輪をかけて難しい商品です。

保険が保障する内容、保険金が支払われるための条件が複雑だったり、また、投資の要素である予定利率が組み込まれていたり、とにかく難しい。投資の方がまだ簡単です。

たしかに本当に良い商品というのがまったくないわけではありません。数少ないながらも、入っても良いと思えるものがないわけではありません。しかし、それを選ぶためには、

  • 保険そのものに対する理解
  • 保険の背後にある投資活動への理解
  • 自身のライフプランがある程度しっかりできていること

これだけの見識がないと、とても良い買い物なんてできないのです。そして、これだけの見識がある人は普通、保険のぼったくりぶりが見えているので、よほど必要なもの以外は買いません(笑)

自分で調べようにも、上述の「売れている商品ほどクソ商品」という事実により、売れ筋商品を検索することはほとんど意味がないどころか、逆に自らクソ商品を掴みに行っている可能性が高いです。

かと言って、販売員やライフプランナーのようなプロに相談するのも危ない。何も知らないのを良いことに、本当は腐っているものばかり勧められる可能性が高い。

冷静に考えて、こんな悪意と罠だらけのところに何も知らずに飛び込んでいくのはあまりにも危険と言わざるを得ません。保険を買うという行為は滅茶苦茶リスキーです。保険なのに。

……まあ、投資もそうなんですけどね。知らないとクソ商品掴まされて騙される。

要するにお金のことを知らないといつでもどこでもカモられるってことなんです。

 

だからって何もしないで銀行に預けていると、それ自体がもう既に実質カモられているという。本当に知らない人には容赦ない世の中です。

買ってはいけない商品

保険だけではないのですが、金融庁が事実上の公式見解として買ってはいけない三大商品をご丁寧にも教えてくれています。

平成 27 事務年度 金融レポート

買ってはいけない商品とは、以下の3つです。

  • 毎月分配型投資信託
  • 個人年金保険(特に外貨建)といった貯蓄性保険商品
  • ラップ運用(特にファンドラップ)

若干情報が古いのでここには載っていないですが、最近(2018年)の売れ筋である

  • 外貨建一時払終身保険

大体クソ商品です。

売れているものほどクソ商品。これだけは覚えて帰りましょう。

上から順番にクソである理由を簡単に並べていきましょうか。

  • 毎月分配型投資信託

いわゆるたこ足というやつで、客から預かったお金を数料ぶんどって元本減らしながら分割して返しているだけ。ただ預かって返すだけよりひどいものです。ほとんど詐欺です。

  • 個人年金保険(特に外貨建)といった貯蓄性保険商品

特に外貨建商品は5~9%という素晴らしい代理店手数料(コミッション)を誇り、これを賄うために、契約者は初期契約費用として保険料の4~6%も取られたり、変額保険の場合は基本の保険料が妙に高かったり(保険料や積立金額の3~4%を年に払う)します。

定額保険の場合、投資に比べると遥かに利率がしょっぱく、変額保険の場合、投資で得られる果実のほとんどを持っていかれる価格設定。

貯蓄性保険商品(貯蓄するとは言ってない)というお笑いのような現実が待っています。

  • ラップ運用(特にファンドラップ)

ラップ運用とは、資産の運用管理を証券会社や信託銀行に包括的に任せる仕組みであり、そのため「ラップ(包む)」運用と呼ばれています。一々資産ごとに手数料がかからず、プロに任せきりでよい安心感がうたい文句です。

しかし、任せきりにした結果、手数料もラップされるという実に素敵な商品設計となっており、年2%とかいうあまりに高過ぎる手数料が確実なマイナスとしてのしかかってきます。(参考までに、良心的な投資信託の手数料は年1%以下です)

普通に自分で考えて分散投資するよりも遥かに損をする商品となっており、これもほとんど詐欺です。

  • 外貨建一時払終身保険

やはり~9%という素晴らしい代理店手数料(コミッション)を誇ります。

もう外貨建の保険は買ってはいけないと言ってしまっても良さそうです。かと言って円建なんて利率が低すぎてやってられないのですが。

終身保険自体に悪はないのですが、そもそも無駄に高い死亡保障が必要なのかという問題があり、正しく必要の判断ができていない人にも勧められて売られている傾向があります。

また、解約返戻金と言って途中で解約した場合にお金が返ってくるのですが、外貨なので高い利率で解約返戻金が積み立てられると言われますが、投資に比べるとかなり低いものです。

そもそも存在意義に疑問を感じるような商品となっています。

とりあえず買ってはいけないものの代表格として紹介しましたが、こういったものはすべて

まともに分散投資をした方が儲かる

 

の一言で片づけられます。

銀行や保険会社は、良いことを言って契約者からお金を預かっておいて、自身は裏では分散投資をして儲けています。そうして得た利益のごくごく一部を還元するか、場合によっては契約者だけに損失を負わせるようなことを平気でしています。

この搾取システムの見せかけはどうだって良いのです。全部やってることは同じです。

預かって、ぼったくって、絞りカスを返す。

 

そんなことをさせるくらいなら、自分で運用した方が良いのではないかというのが私個人の意見です。

買わなくても良い保険、買うことを検討しても良い保険

ここまでずっと保険は買うなという話をしてきました。

ただし、保険は買うなというのはあくまで原則論であって、人によっては保険に入っても良いし、むしろ入った方が良いケースもないわけではありません。

保険を買ってもよい(入っていてもよい)人は次のような人だと思います。

  • 保険に関する知識が十分にあって、自分で必要な保険の判断ができる人

  • 特定のリスクを抱えており、そのリスク事由が発生すると甚大な損害を受ける場合

  • 既に保険に入ってしまっており、保険料の支払いもある程度済んでいる場合

 

  • 保険に関する知識が十分にあって、自分で必要な保険の判断ができる人

まず一つ目は言うまでもありませんね。自分で判断ができる人は、どうぞ必要な保険を選んで入って頂ければと思います。

 

  • 特定のリスクを抱えており、そのリスク事由が発生すると甚大な損害を受ける場合

二つ目についてですが、そもそも保険というのはリスクに備えて加入すべきものであるという大原則があると思います。

自分にとってどんな種類のリスクが高いのかをしっかりと認識し、それをカバーするために保険に加入すべきなのです。

漠然としたリスクに何となく備えるためのものではないと思います。死亡や病気のような誰もが普遍的に抱えているリスクに備えるには割が高過ぎるでしょう。

例えば、よく車を運転する人ならば、自動車保険は一定の価値があるでしょう。高い家を持っている人ならば、火災保険や地震保険は意味があるかもしれません。(ただし、大地震や台風などは免責となっていることが多いので要注意

旅行によく行く人ならば、クレジットカードについている旅行保険はありがたいでしょう。土木作業など、危険な業務に従事している人なら、傷病保険には価値があります。

このように、人より高いリスクを抱えている場合に、その分をカバーするために賢く保険は活用すべきです。

 

もちろん、リスクが高いとその分保険料は高くなるかもしれませんが。

逆に例えば、死亡保険や介護保険、医療保険については、特に若い人が入っている意味はないでしょう。というか、この手のものは別に保険を買わなくても、自分で必要な資金の準備をすれば良いのです。投資で。

個人年金保険や養老保険といった貯蓄性保険は上述の通り投資に劣るクソ商品が多いので、契約する価値はありません。学資保険も要りません。学費は自分で用意しましょう。

したがって、個人的には保険は

  • 個別の人が特定の高いリスクに備える場合の生命保険、損害保険

  • もはや長期投資する時間がない場合の次善のリスクカバー選択肢としての保険(既に60歳以上で何も準備していない場合など)

だけあればよいと思っています。

全員が入る必要はなく、必要な人だけ入ればいい。当たり前の話なのですが。

だから、とりあえず入っておこうだけは絶対にやめましょう。あまりにも高い買い物です。

 

逆に、次の保険は(長期投資をしっかりやることを前提として)不必要です。

  • ほとんどの人にとっての生命保険(誰でも将来は死んだり病気になったり介護が必要なのだから、投資でしっかり準備をすればよい)

  • 年金保険(まず公的年金がある。さらに投資で準備をしておけば配当が年金の代わりになる)

何となく保険に入るくらいなら、投資をしましょう。お金の勉強をしましょう。

 

  • 既に保険に入ってしまっており、保険料の支払いもある程度済んでいる場合

最後に、既に保険に入ってしまっていて保険料の支払いもある程度済んでいる場合。この場合は諦めましょうというのが正解です。

というのも、保険というのは途中でやめた場合解約返戻金が出るのですが、般に満期を迎えた場合よりも損になることがほとんどだからです。

よく「こちらの保険の方がお得ですよ」と言って乗り換えを勧めてくる方がいますが、保険の乗り換えは次の点で悪手です。

  • 乗り換えると乗り換えた年齢で保険料が再計算され、保険料が高くなってしまうこと
  • 昔の契約の場合、高い予定利率が付与されている(俗にいうお宝保険)ことがあり、乗り換えによって低い予定利率が適用されるようになってしまうこと

損を取ってまで解約して投資などに回すよりも、そのまま入っていた方がマシなケースが多いので、諦めてそのまま満期まで待ちましょう。もちろん掛け捨て保険なら今すぐ迷わず解約して下さい。

正しい保険の選び方~自分では選べない方のために~

どのような人がどのような保険を買うならよいかという話は先ほどしました。もう一度書くと、

個別の人が特定の(一般の人よりも)高いリスクをカバーするために入る保険

 

ならよいと思います。なので人によって必要な保険は異なるし、そもそも保険に入る必要がまったくない人も多いというのが一般的な結論なのですが、一応処方せんとして保険の選び方を示しておきましょう。身内の方で信頼できるコンサルタントの方がいれば相談するのもありだと思います。

○保険の選び方ポイント

  1. 人気や売れ筋で保険を選んでは絶対にならない

  2. 最低限必要なリスクのカバーに絞ったシンプルな保険を選ぶこと

  3. 支払い要件と金額をよく確認すること

 

1.人気や売れ筋で保険を選んでは絶対にならない

何度も説明しましたね。人気の高い保険、売れ筋の保険は高確率でぼったくり商品なので、これを基準に判断することは絶対に避けて下さい。

2.最低限必要なリスクのカバーに絞ったシンプルな保険を選ぶこと

できるだけ保険料を安くするためです。当然ですが、保障内容が多いほど保険料は高くなります。

勧められるままあれもこれもと色んな機能が付いた複雑な保険を買ってしまったり、特約を付けてしまったりする方がよくいるのですが、リスクの低いものまでカバーする必要はありません。本当にカバーする必要があるリスクなのかはよく考えて下さい。大抵の場合は長期投資でなんとかなります。

3.支払い要件と金額をよく確認すること

見かけの支払い金額や保障内容の多さに惑わされず、しっかりと要件や金額を確認してから入って下さい。

例えば、がん保険などでは既にがんになりそうな人が加入してすぐがんになって保険金をもらうというような事態を避けるため、3カ月などの免責期間を設けています。契約してから一定期間を過ぎるまでは、たとえがんになったとしても保険料はもらえないということです。

例えば、火災保険だけでは地震による火災の保障がなかったり、家財保険でも盗難の場合だけ保障があり、台風の被害には対応していない場合などがあります。

例えば、特定の作業中や理由による怪我の場合は支払いが免除される傷病保険があります。

また、支払い事由によって、請求の際に必要な書類なども異なります。わずかでも不備があれば保険会社は保険金を払ってくれないこともあります。

保障という言葉で何となく安心せず、どういった場合にどれだけの保険金が出るのか、保険金をもらうための手続きは何かをしっかりと把握するようにして下さい。

保険は善意のセーフティネットではなく、あくまで契約なのです。しかも非常に高額の契約です。契約の内容をよく確認するのは基本中の基本です。自分のお金は自分で守りましょう。

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